別アングルは柏崎の魅力的な人を取材して、その人の情熱や生き方を紹介するインタビュー記事です。
お話を伺うのは、仕事、遊び、趣味など、何かひとつのことに打ち込む人たち。動機は、好きだから、楽しいから、気が付いたらやっていたからと、いたってシンプル。
それが結果として人を喜ばせ、地域のためになっている。
別アングルから見るとまちづくりになっている。
魅力的なひとの存在に気づけば、またさらに柏崎が好きになれるはず。
そんな想いでこの記事を書きます。
西倉里菜
柏崎市西山出身。市内デザイン事務所に在籍。
柏崎セントラルビーチの壁画を手掛ける。
プライベートでも絵やモノづくりなど意欲的に制作活動を行う。

専門学校への通学は電車で往復4時間かかる。
途中で乗り換えがあるから、寝てると乗り過ごしちゃう!
「このもったいない時間をなんとかカタチにできないかなぁ?」

そう思って始めたのが電車の中でのお絵かき。
乗客の多い時間帯だったから私がバーッとノートに絵を描いていると周りの人がのぞき込んでくるの。
私も書いていて面白いし、見ている人も面白がっていたと思う。
ライブペインティングみたいな感じだね!

専門も卒業が近づき、就職を考えなくちゃいけない。
けど全然何になりたいかわからない。
とにかく就職面接をうけまくる。
志望動機なんてまともに考えていないから全部落とされる。
東京のお菓子屋さんに応募もしたんだけど、それも上野公園の白クマが見たかったからだよ!
もちろんその会社は落とされたよ。
なんとか無事、学校や地元の友達の紹介で柏崎の印刷会社に採用してもらえた。

貯めていたお金で免許を取る。
もちろん家の農作業が手伝えるようにマニュアル免許だよ。
免許を取ってから家の軽トラに乗ってばかりいたら、気に入っちゃって。
軽トラって後ろを見るとすぐ外が見えるでしょ?
小回りもきくし。

軽トラに慣れてから普通の乗用車に乗ったら怖いったらない。
だから自分で買う車も軽トラにしたよ!
乗りやすいし農作業で役に立つしジムニーの色にペイントしたから可愛いし!
見て見て!車内もたくさんお気に入りのものが並んでるよ!

西山のコミュニティーセンターでお手伝いもしているの。
運動会のお手伝いをしたり、看板を作ったり。
コミュニティーセンターに良く行っていたら、今度は神社の神楽舞にも誘われちゃった!
舞を覚えるのはなかなか大変だけど…。
西山が好きだから、地域の色々なことに参加しているよ!

社会人になっても田んぼは大忙し。
田植え稲刈りの時は変わらずお父さんを中心に兄弟みんなで手伝うの。
土日だけじゃなく、平日も有給使って休んで田んぼ仕事。
田んぼに機械がもぐってしまってどうにもならないこともある。
兄弟はあきらめて業者を呼ぼうとするんだけど、お父さんは諦めない。
ふてくされながら私たちに手を貸すように言う。
けど私も力が無いからね、機械をすくい出せない。
もうみんなブチ切れ、空気は最悪。
弟たちはブーブー言ってるし、私も「どうなの!?」って思うときもあるけど…。
それでも夜になってお酒を飲めばみんな仲良しに戻るよ。

episode.3へ続く
photo:ヒロスイ