別アングル 小林 麻里 episode.1

別アングルは柏崎の魅力的な人を取材して、その人の情熱や生き方を紹介するインタビュー記事です。
お話を伺うのは、仕事、遊び、趣味など、何かひとつのことに打ち込む人たち。動機は、好きだから、楽しいから、気が付いたらやっていたからと、いたってシンプル。
それが結果として人を喜ばせ、地域のためになっている。
別アングルから見るとまちづくりになっている。
魅力的なひとの存在に気づけば、またさらに柏崎が好きになれるはず。
そんな想いでこの記事を書きます。

小林 麻里

柏崎市出身。MARI DOG SALON代表。
トリマー専門学校を卒業後、マカオ、ハワイでトリマーとして働く。
帰国後、自宅を改装しMARI DOG SALONをオープン。
トリミングのほかに、パラコードのアクセサリー作り、ビーチマネーの取り組みなどを行う。

近所には犬を飼っている家が多かった。
向かいの家で飼われていた雑種犬のクロちゃんが大好きで、まるで自分ちの犬の様に可愛がっていた。
小学校から帰ってくると毎日さわりに行って、毛が抜ける時期になるとブラッシングして。
「おばちゃん、散歩に連れて行っていい?」
お願いして、一緒に散歩もした。
犬好きだった父親の影響も大きいと思う。
小学校の卒業アルバムには「犬best5」と書くくらい、犬が大好きな子だった。
犬best5と言いながら、3位までしか書いてないんだけどね。

肺炎で入院した小学生の時のこと。
「マリ、何かほしいものある?買ってきてあげる」
と親に言われて、せがんだのは世界の犬種図鑑。
「ニューファンドランド」なんてマニアックな犬種を覚えて入院生活を楽しんだ。
快気祝いに連れて行ってもらったのは、犬がたくさんいる牧場。 犬と触れ合い、トリミングルームを見学した。

いたずら好きで家と家の間の狭い道を「ここは私の秘密の道!」と言って勝手に歩いたり、他人の家の屋根までも秘密基地にして登ったりして遊んだ。
「恥ずかしがり屋ですが、元気はあります」
学校の通信簿、先生からの評価はそう書かれていた。

アクティブな反面、恥ずかしがり屋なところもある。
小学校の国語の授業、席順で教科書を一文ずつ読む時のこと。
自分の番が近づいてくると、心臓が飛び出そうになって声が震える。
授業中に手を挙げることもないし、先生が「誰に答えてもらおうかな?」と回答者を指名するときも、心の中で「当たらないように…!!」って祈っていた。

ピアノ、合唱部、吹奏楽部、英語、書道。
いろんな習い事やクラブをやった。
姉のまねから始まることが多いけど、やがて自分なりの思いも芽生えてくる。
「同い年のお友達はピアノが弾ける。あの子に負けたくない」
負けず嫌いな性格からピアノを始めた。
「英語、かっこいいなぁ。マライアキャリーみたく歌えたらいいなぁ」
人と違うことをするのが好き。カラオケに行けば、みんなが歌え無さそうな歌を歌う。
「まりちゃん、クラブは何にする?一緒のクラブにしよう!」
クラブ活動を決める時も、友達に誘われようが何しようが、自分が本当にやりたいことを選んだ。

お友達と仲が良く、とにかくたくさん遊んでいた。
カラオケ、プリクラ、放課後のファミレス…。
柏崎で遊ぶことが多かったけど、長岡へ買い物に行くこともある。
柏崎に感じていた「何か物足りない…」感。

英語が勉強したくて商業高校の国際教養科に進学。
荒れてるというか、ギャルが多い学校だった。
親からも周りからも心配されたけど、案の定私もギャルに。
カラオケ行ったり、海で肌を焼いたり、授業を途中で抜けて遊び行ったり。
親は遊び歩いて帰りの遅い娘を心配しただろうけど、勉強はきちんとやっていたから、バランスはとれてたのかな。

高校三年生になって進路を考える。
漠然と英語を使う将来を思い描いていた。
でも英語を使う仕事ってなんだろう。
「通訳のお仕事をしたいな」
まわりの大人にそう伝えても、高校で習ったくらいじゃ難しいよと言われる。
母親と将来について相談する中で、ふと思い出す小さい頃の犬との思い出。
私、動物が好きだったんだ。
高校卒業後は動物関係の仕事、トリマーのみちに進もう。
仙台のトリマー専門学校に進学を決めた。

episode.2へ続く

photo:ヒロスイ

2022年10月6日 19:54

カテゴリー / まちから

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投稿者 / yajima