受け継がれる生きる力

ヤジマです。今日は、矢田集落に行ってきました!矢田では、現在、地域おこし協力隊イナカレッジの短期インターンを募集しています。隊員やインターン生が住む家を見せてもらい、地域の方々に話を聞き、農業の灌漑施設を見せてもらいました。

矢田の元気なお母さんちにお邪魔しました。ちょうどチマキと笹団子を作るところ。柏崎の閻魔市のころの楽しみといえば、チマキと笹団子。田植えもひと段落したころに食べるおいしいおやつです。ちょうど、山に生える笹が、この時期によい感じに育っているそう。

笹を一枚一枚拭きます。

このお母さん、多趣味でパワフル。チマキ、笹団子作りはお手の物。大正琴の先生や、折り紙、お手玉など遊び上手。家の一角でやっている、どこか駄菓子屋を彷彿とさせる日用品店は、近所のひとの憩いの場になっています。いろいろな地元の楽しみ、遊びを教えてもらえそうです。

次に伺ったのは、味楽庵。集落内にある完全予約制の食事処。生産者の顔が見える農作物を使った料理、重厚な庄屋の建物、丁寧に設えられた内装。異次元が味わえます。

ドリップコーヒー、手作りプリンで、もてなしてくれました。
林道。きれいに草刈りされてます。

林道を車で走り、山を登っていくと…

森の池

矢田集落の農地60haを潤す、農業用水のため池「森の池」。さきほどの味楽庵のおじいさんが、土地を寄付して、昭和18年に完成しました。集落農業の生命線です。安定して農業用水を供給するため、沢の水を一時貯める場所。

集落の総代、黒金さんと。

とても、大きいため池の前で、同じ感じ(頭部)の二人で並んで写真を撮らせていただきました。

隧道(ずいどう)の出口

隧道は、さきほどのため池の水を分水嶺を経て、集落に供給するための全長680mのトンネル。明治18年に完成。山の反対側二か所から同時に、つまり出口と入口から同時に掘っていって、トンネルを開通させたと言います。 今のように、GPSやらレーザーレベラーなんてない時代。 ろうそくに明かりを灯して、トンネルが曲がっていないか見ていたそうです。

ため池ができたのが、昭和18年。隧道ができたのが、明治18年。先にトンネルができて、約60年後にトンネルができる。その時間差に、近代農業の変遷を垣間見た気がします。これを紐解けば、農業技術の進歩を学べる気がします。

汗水流して骨を折って、先祖が開拓した農地。個人が巨額の資材を投じてできたため池。矢田に住む人々が、「ここで生きていく。少しでも暮らしが良くなるように。子孫のために」と残した農業。集落に受け継がれる、生きる力を感じることができます。

そして、地域をけん引する矢田営農の最新の農業。

とにかく人も土地も農業も、パワフルです…。ほんとすごい集落。感動します。

この矢田集落では、現在、地域おこし協力隊イナカレッジ短期インターンを募集しています!興味ある方はぜひ!

2019年6月5日 21:12

カテゴリー / あいさ

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投稿者 / yajima