食卓に並ぶ野菜、魚、米…。果たして皆さんの食卓に柏崎産の食材はどれぐらい並んでいるでしょうか。今回紹介するのは料理を通して柏崎の生産者と消費者をつないでいく挑戦です。
『有限会社la Luce e L’ombra』を運営する西村遼平さん、龍平さん兄弟は2年前からイベントや個人宅に出向くケータリングを通して、地場産の食材を使った料理を提供してきました。食材の持つ本来の味を生かした料理と本格的なコース料理からパーティースタイルの料理まで様々な形式に対応できる柔軟性が口コミで広まり、多くの依頼が2人のもとに届いています。
「当初は柏崎にこだわっていなかった」と話す遼平さん。しかし活動を続けていく中で、身近な所に面白い食材がたくさんあること、寂しくなっていく柏崎をどうにかしたいという思いを持つ人が大勢いることを知り、柏崎へのこだわりが強くなっていきました。 「究極はお皿にのっている食材を100%柏崎産にしたい。柏崎の生産者の人から仕入れたものを美味しく提供することで、正当な対価を生産者に払うことができ、農業や漁業などの第一次産業を続けてもらうことにつながる。それがひいては自分たちのように料理を提供する人間にもプラスになっていく。」
会社名の『la luce e Lombra』の意味は「光と影」。交わらない2つを融合させていくという名前に込められた思いは、生産者と消費者、2つの存在を橋渡ししていく活動につながっています。今後は料理の食材として使うだけでなく、生産者のもとで農作業をしてその場で収穫した食材を調理して食べる企画など、もっと深く生産者の人達と関わり、作り手の思いを届けていきたいと考えています。
有限会社la Luce e L’ombraは、2012年より活動をスタート。兄・遼平さんは医療事務やウエディングプランナーなどを経て、飲食未経験の状態から腕を磨き、今では市外から商品開発のアドバイスの依頼がくるほど。弟・龍平さんは小・中学生のサッカークラブのコーチも務め、社交的なコミュニケーションを持ち味に多方面にファンを増やしています。 3月31日より『里山カフェI’m Home』を夢の森公園内にオープン予定。